東京メトロに乗ると、偶に吊りポスターで『メトロ文学館』を目にする。

この『メトロ文学館』は、公益財団法人メトロ文化財団が出稿しているものだ。交通文化事業として続けているとか。

メトロ文学館のホームページには、「電車内で、文化的な雰囲気と潤いを感じていただくため、『東京で感じるあなたの心』をテーマに詩の募集を行い、優秀作品を選び、中吊りポスターとして掲出するとともに、入選作品を展示します」とある。

地下鉄も粋なことをするもんだと、常々そう思っていた。

本日、了聞の馬形さんから、メールで、その『メトロ文学館』の吊りポスターの写真が送られてきた。

『結婚記念日』

ベラやシャガールのように
空は飛べないが
七十路がみえたら
結婚記念日ごとに
これからいちねんの
あたらしい生活に
ふさわしい名前をつけよう

身の回りを整理して
何を残そうか
こどもたちの名前を
考えたときのように
真剣にこころときめかせて
これからのあたらしいいちねんを
いつまでも忘れないために

私は数え70。古稀からが第二の人生と気持ちを新たに、これから50年の人生を如何に生きようか、思いを巡らせているが、それも一つの人生。

これからの人生の秋冬を見据え、今一度、夫婦の在り方を見つめ直し、悔いのない人生を生きようと思うことも一つの人生だ。

妻は、どちらが幸せと思うだろうか。私の人生はやはり、自己中ではあると思う。
“世のため人のために”と、思うことも私ごとではある。
この”世のため人のために”は、究極的に私のためだからだ。

私なりの妻との良き在り方を考えてみよう。これは「改めて」ではない。私にとって「はじめて」のことだ。

小林 博重