6月30日、野球評論家・解説者の大島康徳さんが逝った。

大腸がんが肝臓に転移していた。がんとの闘いのなかでも、NHKの野球解説ではその爽やかな語り口に私は好感を持っていた。「頑張れ、大島!」と応援していた。実に残念だ。

1950年10月16日生まれ。70歳だった。私より2歳、人生の先輩だ。

中日、日本ハムでプレーし、監督として日本ハムを率いた。

大島さんは闘病中もずっとブログを書き続けていて、奥さんがその後を引き継いで大島さんの最後の想いを公表した。

「この命を生ききる」

この先の人生、何かやりたいことがあるか?と真剣に考えてみたけれど、特別なことは何も浮かばない(笑)

皆様のおかげです。どうもありがとう。

楽しいこと、やりたいことは片っ端からやってきた。

楽しかったなぁ・・・これ以上何を望む?

もう何もないよ。幸せな人生だった。

命は必ず終わりがある。その時が俺の寿命。

病気に負けたんじゃない。俺の寿命を生ききったということだ。その時が来るまで、俺はいつも通りに普通に生きて、自分の人生を、命をしっかり生きるよ。

70歳。まだまだこれからだったのにと思う。余命幾ばくもないと思うと大島さんのような心境になるのだろうか。大島さんは70歳を生き抜いたから、そんな心境になったのだろうか。

これからが私の二生と思っている、そして今は元気で頑張ることができている私には、大島さんの達観には到底至らない。

しかし、私も来年に数え70歳(古稀)を迎える。そんな歳になったのだ。それは現実だ。

2019年(令和元年)の男性の平均寿命は81.41歳。平成28年の70歳男性の平均余命は15.72歳。

統計上、私が生きるのは、あと20年もない。私は私だから、そんなものは関係ないと思い、70歳から50回の生前葬を目指すと言っているが、この両極のバランスの中で充実した後半人生を送ることが大切であり、それが幸せな人生を送ることになる。

古稀(古来稀なる)とは人間にとっていい区切りではある。還暦も人生一周してリセットして二周目をスタートするということだが、まだまだそんな心境には達しなかった。定年も延びているし、まだまだ元気だから、還暦とは言葉だけだったような気がする。

しかし、古稀ともなると同期の連中はほとんどがリタイヤ。第二の人生も若者に負けない現役ではない人がほとんどだろう。

人生の区切りをつけて再スタートというのは、100年人生(私は100年現役だが)の現代では、古稀(70歳)がいいタイミングのようだ。

長くて短い人生だ。あっという間に70歳になる。残りの人生、一瞬たりとも無駄にせず、大切に生きていきたいと思う。

小林 博重