ストレスフリーは伸びる。

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日経新聞夕刊に(株)ドーム会長の安田秀一さんが「SPORTSデモクラシー」というコーナーで書いているエッセイを好んで読んでいる。

安田さんは元法政大学アメリカンフットボール主将。アメリカンフットボール全日本大学選抜チーム主将。法政大学オレンジ総監督。根っからのスポーツマンだ。やはり本物のスポーツマンは爽やかでいい。言葉に偽りがない。

6月5日の記事の題目は「ストレスフリーは伸びる」だった。

スポーツマンの指導法について書かれているが、その中で「ストレスフリーが伸びる」のは犬の寿命でも裏付けられているのだと。なかなか説得力ある話だ。

現在の犬の平均寿命は14〜15歳だが、平成の初めは7歳ちょっとだった。30年間で平均寿命は7〜8歳延びたのには驚く。
その理由として、もちろん栄養状態が良くなったこともあるが、一番は「犬にストレスを与えないで育てる」ようになったことなんだと。 毎日の運動を欠かさず、しつけ方は「怒ってはいけない、叱らないこと」「いいことをしたら誉めること」。
そうすれば犬の性格は穏やかで、健康で、動作は俊敏になるのだと。

最近の大学の体育会はそのような育成の仕方をしているのだろうか。
半世紀前の東大応援部は、四年生は神様、一年生は奴隷が当たり前の応援団でも、東大は「ポーズはそうであってもお互いが対等な関係」だった。 肩組み合って東大の必勝を信じる、大らかで、牧歌的で、自由闊達なところがあった。
その点では人間関係にほとんどストレスは感じなかった。半世紀先を行く体育会だったのだ。

安田さんは、昨今姦しい「東京オリンピック・パラリンピック」の開催の可否について、様々な意見があるだろうに「政府関係者や自民党議員は開催を支持する意見のオンパレードだ」という。まるで、昔の大学の体育会だと。

21世紀は、個人が何の障害もなく、自分の能力を最大限に発揮できる社会、胸を張って自分の幸せを追求できる社会を目指すべきであるにもかかわらず、その先頭を走るべき人たちはそうではない。 大学体育会は政治家たちよりもずっと時代の先を行っている。

神様と奴隷の世界にいたと思われる大学応援部にどっぷり浸かっていた私がその真逆を言っている。私はその意味では一般に思われている応援部員らしくない。それだから、44歳で銀行を辞めたのだろうが。

自由気ままにそのままの自分の個性で生きている。それが一番の人生の幸せだと思う。それを許してくれている妻をはじめとする全ての人たちに深く感謝するものだ。

小林 博重

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