私は銀行時代はもう少しオーソドックスなビジネススタイルであったような気がする。
お堅い銀行員だから、あまり型外れであれば、お客様は信用してくれないかもしれない。勿論、銀行員は、その銀行の文化に感化されているから、銀行の数だけ銀行員のタイプはある。
私が21年間勤めていた安田信託銀行は、お人好しが多い印象があり、温かい人間が多かったようだ。あまり慇懃無礼な銀行員臭い人はいなかったが、今の私のようなは外れ者も、やはり銀行だけあっていなかった。私はその中でも銀行員としての常識はあまり持ち合わせていなかったと思う。 だから、よく21年間も勤めることができたものだと思うが、それは今思うことであって、今の自分から見たら当時の自分は銀行員らしかったのだろう。

44歳で銀行を退職し、甘ちゃんの私にとってどん底と思うような経験をしてきたことが、今の私のビジネススタイルを作ったのだろう。 私は自分をエリートと思っていたところがある。それが何も中身がないものであり、一本独鈷で生きていくにはどうしたらいいか先行き真っ暗闇になった時が試金石だった。
自分を変えることができず奈落の底に落ちるか、自分を客観的に見つめ、自分を180度変えて、混濁の世の中で、濁に染まらず真っ直ぐ生きていくか。いずれの道を歩いていくかだ。

自分を客観的に見つめることは、ある意味では怖いことだ。心の持ち様を180度変えることになるからだ。今までの自分を否定することにつながる。しかし、そうしなければまともに生きていくことができない。真っ直ぐ生きていくことができない。

私は何が得手なのか。
ゼロから素直になって客観的に自分を見ることができれば、身に纏っている役立たずの衣を脱ぎ捨てる勇気を持つことができれば、真っ直ぐ生きていくことができる。

①自分をオープンにすること
②そのままの自分を曝け出すこと
③自分は何も人を傷つける刃は持っていないことを、外連味なく人に伝えること
④自分の不得手、短所を曝け出すことができて、それを快くカバーしてくれるパートナーを見つけること
⑤そのパートナーとは、お互いが決して裏切ることがない同僚だと確信すること。お互いが信頼しあうこと
⑥適度な距離感を保ち、相手の立場を尊重しあうこと
⑦緩やかであっても強固な関係であること
⑧老若男女を問わず、対等な関係であること
⑨上から目線でなく、横から目線であること
⑩真っ直ぐな心、相手を思い遣る「恕の心」を忘れないこと

一言で言えば、応援の心を持つことだ。
好球を投げ、それを即、好球で返すこと。応援はキャッチボール。キャッチしたら、即ピッチすることだ。
その意味では、応援はせっかちになる。その感性がなければ、人を応援することができない。

これが私のビジネススタイルになった。そのベースに東大応援部の3S -spirits(サービス=奉仕、サクリファイス=活私奉公、スタディ=人間修養)があった。それがあったればこそ、私は立ち上がることができた。

私の座右の銘は「敬天愛人」
私のモットーは「応援人生」

この2つの言葉を肝に銘じて生きていこうと思う。

小林 博重