「人生」について考える。

祖父は日露戦争で旅順の203高地でロシア軍と戦った。明治は列強がアジアを植民地として席巻した帝国主義の時代だ。そして、日清・日露の戦役は、日本がアジアで独立を保つことができるか否かの日本国存亡の危機だった。祖父は金沢の第9師団7連隊に所属し、乃木希典大将の下、露軍と戦った。

祖父の時代、生きることは日本人として生きることであり、日本というお国のために死ぬことであった。それが生きることだった。自分のためとはお国のために死ぬことだ。まさに滅私奉公が生きることだった。そしてそれが祖父の「生きる哲学」だったと思う。

私は祖父母に育てられた。祖父からは、事あるごとに、お国のために生きることを教えられた。祖母からは、人間の愛とは何かを彼女の言動を通して学んだように思う。 祖父母との熱い触れ合いは半世紀前だが、その思い出は私の心の深奥に彫刻刀で削ったように深く刻まれている。
そして私は66歳になり、今、白秋の時代を生きている。祖父母から教えられた『生きる哲学』を具現化する最終コーナーに差し掛かっているのだ。 私は、己を生かし、公に奉ずる、『活私奉公』をモットーにしたい。そして、仲間のみんなの活私奉公とのコラボを目指したい。

祖父母は、熱い肉親の情を持って、私に『生きる哲学』を身を持って教えてくれた。その生きる哲学をベースに、経営のカリスマ、松下幸之助さんや稲盛和夫さんの経営哲学を血肉にしていかなければならない。

いずれの哲学も「人生如何に生きるべきか」を追求するものだ。すなわち、人は哲学者でなければならない。そして、人は自らを経営しなければならない(経営とは「方針を定め、組織(心)を整えて、目的を達成するよう持続的に事を行うこと」である)

己を生かす経営、組織を生かす経営。
まずは己から、次に組織に拡げる。

祖父母から学んだ「人間としてあるべき生き方」をベースにして、それをアウフヘーベンした、プロの経営を極めたいと思う。

生涯に亙り、心を磨き、努力精進することだ。

小林 博重