「ビジネス教養としての『論語』入門」(守屋淳著。日本経済新聞出版社)を読みました。

論語は、渋沢栄一が論語を商業道徳として定着させようとし、渋沢は「論語と算盤」を著しました。
石田梅岩の石門哲学同様、商人(ビジネスパーソン)が持つべき哲学であり、稲盛哲学の源流でもあります。

孔子思想の中核をなす最高の徳目は「仁」であり、これを旨とする人が多くなるほど理想社会の実現が近くなると、孔子は考えていました。

「仁」とは、
⑴人を愛すること
⑵私心に打ち勝って、礼(秩序)に合致すること
⑶率先して困難な問題に取り組み、得ることは後で考えること
⑷自分が立ちたいと思ったら、まず他人を立たせてやり、自分が手に入れたいと思ったら、まず人に得させてやること

或る人曰く、「徳を以って怨みに報いば如何」
子曰く、何を以って徳に報いん。直を以って怨みに報い、徳を以って徳に報いん」
(「悪意にも善意を以って報いよ、と言われますが、如何でしょうか」
ある人がそう尋ねたところ、孔子は答えた。
「それなら、善意には何を以って報いるのかね。悪意には理性を以って報い、善意には善意を以って報いるがよい」)

子路、君子を問う。
子曰く、「己を修めて以って敬す」
曰く、「かくの如きのみか」
曰く、「己を修めて以って人を安んず」
曰く、「かくの如きのみか」
曰く、「己を修めて以って百姓を安んず。己を修めて以って百姓を安んずるは、堯、舜もそれなおこれを病めり」
(子路が、君子の条件について尋ねた。
孔子が答えるには、「自分を磨いて謙虚な人間になることだよ」
「たったそれだけですか」
「自分を磨いて人のために尽くすことだ」
「それだけでいいのですか」
孔子は答えた。
「自分を磨いて人々の生活を安定させてやることだ。それをしようとして、堯や舜のような聖天子でさえずいぶん心を痛めたのだよ」)

終身斉家治国平天下
(一身を修めた後に家庭が整う。家庭が整った後に国が治まる。国が治まった後に天下が平和になる)

この私も、少しずつですが、「仁者」の足下に一歩でも近づくべく、身を処したいと思います。

小林 博重

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