平昌オリンピックを観ていて「スポーツは素晴らしい人間性を作る」と感じます。スポーツに限らず、将棋の棋士など、人間性を極めて、初めて栄冠を勝ち取ることができるのだと思います。
羽生選手しかり、小平選手しかり、藤井六段しかり。まだ三十路に届くか届かないかの若者の言葉や行動とは思えない。それは心身から自然に滲み出たものであるから人を感動させるのです。

小平選手と、最大のライバルである韓国の李相花(イサンファ)選手の友情が韓国内で感動を呼び、韓国メディアは「スポーツの力を見せつけた」と大きく報じているとか。 日韓関係がギクシャクしている昨今、実に心温まる喜ばしい話ではないでしょうか。

小平選手は遅咲きの選手だとか。彼女は、自らの競技人生を「遠回り」と表現しているとか(李選手は小平選手より若いにも関わらず、オリンピックでスピードスケート女子500メートルを二連覇している)。回り道をして遠回りに見える道が、実は最も近道で味わい深い道なのだと思います。

小平選手の大学時代の恩師は、今も指導を続けているとか。バンクーバー、ソチ五輪で日本代表としてともに戦った親友が栄養面や練習のサポートを担当しているとか。 小平選手は彼女の周りにいる多くの人たちに支えられて、人間性と技量を高め、栄冠を手にしたのです。

誰にも負けない努力を積み重ね、人さまの温かいサポートをに支えられ、ライバルとの切磋琢磨のなかから真の友情を育んで、素晴らしい人間性を持つに至ったのです。 決して遠回りは人生の遠回りではありません。

羽生選手や藤井六段の天才からも多くを学ぶことができますが、小平選手からは、“幸せの近道”は「思いやり(恕)の心」「謙虚と感謝」なのだという人間の原点を教えられた気がします。

小林 博重

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