人と人を繋ぐ仕事をしていると『恕』が如何に大切な心か、ビジネス成功の要諦は『恕の心』だと、実体験から深く確信します。

論語には、孔子は「素晴らしい人生を送るにおいて恕の心を持つことだ」と答えたとか。

《子貢問ひて曰く、一言にして以って終身之を行う可き者ありやと。子曰く、其れ恕か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿れと》

子貢は聞いた。
「先生、たった一語で、一生それを守っておれば間違いのない人生が送れる、そういう言葉がありますか」
孔子は、
「それは恕かな」
と答える。

自分がされたくないことは人にしてはならない、それが恕だ、と孔子は説いたのです。それは、思いやりです。
他を受け入れ、認め、許し、その気持ちを思いやる。自分のことと同じように人のことを考える。そのことこそ、人生で一番大切なことだと孔子は教えたのです。

ほんの小さなことですが、毎月末の借入の返済金を、月末でなく翌月初に振り込んでくる人がいます。きっと月末ギリギリに銀行かネットで振り込み手続きをするのでしょう。
たった1日のことだとか、月末には振り込んだんだから問題ないと、多分そう思っているのだと思います。しかし、それは自分サイドのことで相手のことを考えていません。相手が不快に思うだけではなく、そのルーズさが広く人生のすべてに亙ることになるのです。 私は、そのような人を肝心要の時に決して信頼しませんし、そのような人と思ってお付き合いします。その人にとってそれは不幸なことです。 なぜ、そんな単純な、基本的なことが分からないのでしょうか。

リーダーの資質として、呂新吾は、
深沈厚重は第一等の資質
磊落豪勇は第ニ等の資質
才弁聡明は第三等の資質
と言っています。

第一等の資質の人は、恕の心、思いやりの心、相手の立場を絶えず考える人です。“情けは人の為ならず”相手の立場を考えて相手に尽くすと必ずそのお礼は返ってきます。相手からのこともあれば思わぬところからくることもあります。すぐ返ってくることもあれば、1年後のこともあります。5年後や10年後のこともある。子や孫の代に返ってくることもある。 才弁聡明な人は、そんなほんとかどうか分からないことは信じない人が多い。宇宙の意志を信じようとしない人が多いのです。だから第三等なのです。

私は経験から学ぶ愚者ですから、自らが長年を掛けて経験してきたことから多くを学ぶのです。

私は、『恕の心』はビジネスの成功のみならず素晴らしい人生を送る要諦なのだと確信しています。

小林 博重

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